2019.10.17
今年の8月、創業50周年記念特別企画の第7弾で発表したブラジルのコースにツアーリーダーとして同行してきました。たいへん好評をいただきましたのでここに報告します。
【創業50周年記念特別企画】ブラジルの絶景レンソイス白砂漠トレッキングとアマゾン・ジャングルロッジ滞在 13日間
アマゾンのコースは日本でも数多くあれど、その多くはアマゾンの玄関口マナウスに宿泊して日帰りでアマゾンのさわりだけを訪れるものが大半です。今回わたしたちが訪れたのは、マナウスの街から南へ80km、ボートと車、そしてまたボートに乗り換えた末にたどり着いたアマゾンのまっただ中にある「ジュマ・アマゾン・ロッジ」でした。片道約3時間、苦労してたどり着いた甲斐があるほど、このロッジは知る人ぞしる欧米人の自然愛好家に人気のロッジで、都会とは隔絶されたアマゾンの雰囲気をたっぷり味わえる場所です。夜のカイマン(ワニ)クルーズに小型のボートに乗って出かけた際、ジャングルから聞こえてくる野生動物の音、真っ暗な夜空に光る星の明かり。このロッジのロケーションならではの空気感をたっぷり満喫しました。
アマゾンのジャングルロッジ滞在中は朝昼晩とロッジを起点にボートに乗って出かけました。3連泊するこのロッジは大河アマゾンの支流のひとつジュマ川のほとり半島状に川に突き出す場所に建つため、どこに出かけるにもボートが不可欠です。8月は一年でももっとも雨の少ない月とのことでしたが、それでもさすがにアマゾン、湿気がとても高く、朝昼晩、出かけるたびにシャワーを浴びました。ロッジの食事はとてもおいしく、3泊しても毎日、飽きることはありませんでした。中でもフルーツが豊富なことに感謝。南国のフルーツは輸入で食べる日本で食べるものとは格段に違います。2日目の午後に行ったピラニア釣り、個人的には、まったく期待していなかったのですが、我々のグループは皆さま普段の行いが良いのか、釣っては釣って、現地ガイドもびっくりしていました。釣ったピラニアはもちろん、夕食で他のロッジに宿泊していた人にもおすそ分けして、おいしくいただきました。
アマゾンを後にして、いよいよこのコースの一番の目玉レンソイス白砂漠へ。玄関口となるサンルイスへは、マナウスへ戻り、広いブラジルの国内を一旦、ブラジルのほぼ中央にあるブラジリアへと3時間かけて飛び、V字型に北に戻るようにしてサンルイスへ。乗り継ぎは驚くほどにうまくいって、サンルイスへ。サンルイスは「タイルの街」と呼ばれる世界遺産にも登録された美しい街です。今回は行きは、素通りしてレンソイスに向かい、トレッキングをして、戻ってから美しい街を堪能しました。ブラジルで唯一、フランス人によって建てられた街とのことでしたが、美しい建物に使われていたタイルは4月に訪れたポルトガルの街同様に美しい街でした。
遊覧飛行で上空から眺めた後に、いよいよ2泊3日のトレッキング開始。気温は暑いですが、強風のためか比較的涼しく感じられます。長い時間をかけてようやくたどり着いたレンソイスの白砂漠、一歩一歩、風景を味わいながら歩きました。日の入り前の美しさは言葉に表せないほど。この風景を見たくてじつに多くの時間を移動してきたことを思うと感動もひとしおです。近くに人家もないので、地平線に日が沈むとあっという真っ暗に。先に行っていた馬方がキャンプを設置してくれて助かりました。レンソイスの白砂漠でのキャンプは火の使用が禁止されているとのことで、サンドイッチとメロンなど火を使わない食事を食べてからテントに入りました。
2日目も気温が上がらないうちにということで、早朝5時半に出発。まさに地平線から上がる日の出とともに歩きます。白砂漠に点在するラグーンの水面に反射する朝陽、シルエットに浮かび上がるロバ、どこか遠い惑星にきたような感じを受けました。この日は風がとても強く、砂漠の起伏の風下側を選んで休憩しました。意外と起伏があるため、注意して歩かないと、グループが分かれてしまうので注意が必要です。今回の皆さまは非常に足並みが揃っており、順調に歩いて、午前10時半には、バイシャ・グランデのオアシスへ。午後はハンモックでお昼寝タイム。ハンモックが初めての方もすぐに慣れました。
いよいよトレッキング最終日。朝、6時前に出発。残念ながら雲が多くてきれいなご来光とは行きませんでしたが、雲間からの光線がかえって幻想的でした。起伏の大きかった砂丘も海に近づくにつれて徐々に小さくなっていき、トレッキングのゴールへ。皆さまとても頑張りました。昼食は漁師村でのエビの丸焼きが大好評。素朴ながら味は格別で、この旅行で一番、おいしい料理だったかもしれません。漁師村のロッジでトレッキングの成功を祝い、みんなで乾杯。苦労があるからこそ、いつでもトレッキングは楽しいです。
須藤 史
専任ツアーリーダー
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