ドロミテの山容ツインギーとバオバブ並木やキツネザルを求めてインド洋の楽園へ

2018.12.20

インド洋の楽園マダガスカル


マダガスカルは面積が日本の1.6倍ある、世界で第4番目に大きい島です。熱帯性気候に属していますが、国土が南北に長く中央に高地が連なるために、訪れる地域によって気候が大きく異なります。たとえば、首都のアンタナナリヴは島のほぼ中央に位置し、標高約1300mなのでのマダガスカルの中では年間をとおしてとても快適な気候です。また、バオバブ並木で有名なマダガスカル西岸では年中最高気温30度前後で雨季、乾季があるものの比較的乾燥しています。街中に出てみると、混沌としたアフリカ大陸のような活気に溢れているのですが、住民の祖先はインド洋を渡ってきたインドネシアやマレー系の人が多いらしく、どことなくアジアを感じるような顔立ちを観ることができます。

樹齢500年を超えるバオバブの巨木連なるムルンダバの並木道

マダガスカルの特異な自然とバオバブ並木


マダガスカルは、1億6千年以上前にゴンドワナ大陸から分離して以来、大洋の中で孤立した大きな島として歩み、それゆえに大陸から渡ってきた動植物は独自の進化を遂げ、現在その8〜9割は固有種といわれています。マダガスカルを象徴するバオバブの木は、世界で約10種あり、そのうち7種がこの島の固有種だと言われています。マダガスカル西岸のムルンダバ郊外では様々な種類のバオバブを求めてハイキングを楽しみます。特に樹齢500年を超える見事なバオバブ並木道を訪れての、美しい夕景の鑑賞はここでしか観ることのできない絶景です。

樹齢500年を超えるバオバブの巨木連なるムルンダバの並木道

世界遺産ツインギーを求めて


ムルンダバの北約200kmにツアーの最大目的地、世界遺産ツインギー・デ・ベマハラ国立公園があります。公園の入口ペクパカまで丸1日かけて移動します。日本製の四輪駆動車で大変な悪路を約200km。途中、2つの川の橋がないので渡し船で横断します。ムルンダバを早朝に出て、ペクパカ到着は夕刻です。約10時間、車に揺られっぱなしでクタクタになりながらの移動です。ガイドいわく、この道は国道8号線とのことですが、国道とはいえほとんどが舗装されていない道です。ただ、どんなに奥地に行っても途中に村があり、車に向かって一生懸命手を振る現地の人々や子供たちの笑顔には癒されます。

慎重に大ツインギーの吊り橋を渡る

特異な地形世界遺産ツインギートレッキング


マダガスカル語で「裸足で歩けない土地」を意味するツインギーは、多孔性の石灰岩が水の浸食作用でもろくなり、数万年かけて削られてできた一種のカルスト地形です。この奇怪な岩が連なる風景がつくられたプロセスは複雑で、世界でもほかにほとんど例がありません。また、この特異な地形が人間や外敵(家畜や山火事)の侵入を阻む、いわば生物を守る砦となりました。進化の過程で手足の裏に厚い肉趾(にくし)を発達させた原猿キツネザルは、針岩が林立する生息地を移動できるようになり、ベマラハ国立公園には11種が生息していると言われています。ツアーでは、大小2つのツインギーのうち大ツインギーを訪れ、各自ハーネスを付けて,約5〜6時間の周回コースを慎重にトレッキングします。歩くことによって驚異の地形ツインギーの景観をたっぷり楽しむことができます。

尖った岩の間を縫うようにトレッキング(軍手必携です)

マダガスカル固有の動物達とのふれあい。


マダガスカルには固有の動物が数多く生息しています。代表的なのはマダガスカルしか生息していないといわれる“キツネザル”です。アンタナナリヴ近郊のレミューズ・パークでは間近にキツネザルを見学できるし、東部のアンダシベ近郊のレミュール・アイランドではキツネザルの餌付けも体験できます。また, マダガスカルは“カメレオン王国”といわれるぐらい、世界でも珍しい多種多様のカメレオンが生息します。そのカメレオンと触れ合えるのが、カメレオン・ファーム(爬虫類園)です。大きいのから小さいものまで何種類ものマダガスカル固有のカメレオンを観察できます。

アンダシベのレミュール・アイランドにて

野中 英樹野中 英樹

福岡営業所
出身地:鹿児島県